アレイホールで弦楽四重奏

2020年7月5日

再開と再会を祝す【夏への扉】コンサート

Ensemble Alley - 森下幸路と仲間たち

 

アレイホールから、「動き出すことにしました、怖くもありますが」...とお便りいただいて、これはもうぜひに、と予約お願いしたコンサート。やはりといいますか、あっという間に満席だったようです。

 

誰もが、待ち望んでいた(いる)んですね。

 

7月の初めのコンサートでしたが、今も久々の感動体験を心の中で反芻しています。

 

 

運良く、夜の部のコンサートに行くことができました。

 

 

森下幸路さんの3月のアレイホール コンサートを逃していたので、今回はとても楽しみにしていました。初めてです。

 

【演奏】

Violin 森下幸路、 Violin 平山慎一郎、Viola 小倉萌子、Cello 村井将、Piano 川畑陽子

 

【プログラム】

 

1. モルゲン(明日)/リヒャルト・シュトラウス 

 

シュトラウスの歌曲です。太陽が輝く明日、幸せな二人...美しいメロディ、詩の朗読は、俳優の坪井美香さん。

 

2. 弦楽四重奏曲8番/ショスタコーヴィチ 

 

楽譜には、作曲者によって「ファシズムと戦争の犠牲者の思い出に」と書かれているそうです。第2次大戦で、連合軍とソ連軍による徹底した攻撃で壊滅させられたドレスデンの街(旧東ドイツ)を訪れたこと、ソ連共産党に入党したこと、などで、ショスタコーヴィチは精神的にかなり辛い状況にあったようです。

 

演奏の前に伺ったそんなお話から、大きな歴史のうねりの中に否応なしに巻き込まれ、翻弄された芸術家たちのこと、後世に残る優れた作品を生み出す一方で、道をたたれた人など、そして今、世界中の芸術家たちが巻き込まれている未曾有の事態について思いました。

 

でも、それは演奏を聴き終わってから、かな。

聴いている間はただただ無心で弦楽アンサンブルの響きにひきこまれ、漂っていた気がします。

 

 そして最後の曲。

 

3. ピアノ五重奏曲/ブラームス

 

何よりも、音楽家たちの情熱と演奏する喜びが、五重奏の音の重なりとともに胸に迫ります。今ここで聴くのにこんなにふさわしい曲はないだろうと、この場に居合わせたことについて、感動と感謝しかありませんでした。

 

 

 

ホールは換気システムを新しくされたとのこと、公演は密にならぬように細心の注意を払い、昼夜2回とされました。このような状況でも素晴らしい演奏を楽しめたことがうれしく、力をいただきました。

 

アレイホールの「今」は、こちらから。

http://alleyhall.music.coocan.jp/event/